刀鍛冶と千里眼

tetu やっと書ける話

ずいぶん前のことです。とてもリアルな夢を見ました。

私は夢の登場人物ではなく、傍観者でした。夢の中では、自分の行きたいところへ行くことができました。

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明け方、まだ太陽が登るまでには少しかかるが、周りはじわっと明るんできた。

私はどこかの寺か神社の参道にいるらしい。緩い石段が山門まで続いている。

参道の左側には商家が並んでおり、右側にはポツンポツンと灯籠に灯火が入っている。

仏具の看板を出す店があった。上にあるのは寺のようだ。

まだ皆寝ているのだろうか、風もなく静まり返っている。

小さな足音が聞こえてきた。

足音の主は黒っぽい着物の女性で、若くはない。風呂敷に包んだ細長い箱を大事そうに抱えている。

その人は閉ざされた山門の左脇の、小さな扉をそっと開けて中へ入っていった。

敷居を跨いだときの白い足袋に、はっとした。

sanmon

あの人、どこから来たのだろう。

彼女が来た方向へ行ってみた。商家の後ろ側も道になっていて、そこを歩いてきたようだ。私はその道を辿って歩いた。

少し行くと開けっ放しの家があった。目を凝らして中を見てみると、鍛冶場みたいな造りになっている。

隅から隅まできれいに掃除され、紙垂のついた細いしめ縄が、炉と井戸に掛かっている。壁にしつらえた神棚にもだ。

ピンと張りつめた緊張感を感じる。

kajiya

なぜかその時、ここの主はもう戻らない覚悟で、正装して旅立ったのだと思った。

きっと腕の良い刀鍛冶に違いない。先程の女性は奥方だろう。抱えていたのは刀かな?そう思った。

そこで夢はおわり。本当にリアルで、この目で見ているような夢でした。

その1、2年後、外国の千里眼だという男性を紹介していただきました。本人の過去や未来だけじゃなく、先祖のことも全部見える方ということでした。通訳さんを介して質問させていただく機会がありました。

私は彼に、うちの家系の男性達はなぜか全員あまり幸せではなかった。息子がいるので心配。理由がわかれば知りたい、とお願いしました。

千里眼さんに見えたのは、いくつかの先祖の人生でした。

『そのうちのひとつに、城主に献上するはずだった刀を、渡さなかった人がいた。

何か理由があったのか、偶然だったのかはわからない。

そのことが先祖と城主の人生を大きく変えてしまった。

これが男子の薄幸、早逝の原因の一端になっている。

その刀は今、中国のコレクターが大切に持っている』

senrigan

あの夢だ、とピンときました。

ああ、やっぱり箱の中身は刀みたいやな。お寺に託しに行ったのと違うかな。

いったい何があったんやろ??

でもちょっと待って。これどうやって解決すればいいんですか?

千里眼さんにお聞きすると、「クリアリング」とおっしゃいました。自分でできなければ、専門家にお願いするといいよ、とアドバイスいただきました。

世の中には想像の上を行くすごい人がいるもんです。お元気にされてるでしょうか。

専門家にお願いするといっても費用は高額です。その専門家を見極める基準もわかりませんでした。

なので、意識で行ってどぶさらい。どぶさらい〜

結果、たぶんなんとかなったはずです。詳細はもうほとんど忘れてますけどね。

そのお寺の場所も、ここかも?というところが数年前に見つかって、行く予定でしたけど行かないかもしれません。

最近、色々なことの流れが早すぎて、ものすごく過去のことのように感じてしまいます。

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