東福寺の和装婦人

kouro やっと書ける話

昨年まで京都にいましたので、東福寺には何度か行きました。

といっても紅葉シーズンは行ったことないんです。人を見に行くようなもんですから。 青もみじ専門でした。青もみじもいいですよ。修学旅行生しかいませんし。

toufukuji

駅からJR奈良線に乗って、ちょこっと行くとすぐに東福寺駅です。そこから東福寺にたどり着くまでの途中、右も左もお寺だらけです。

何年か前、もしかしたら10年ぐらい経つかもしれません。東福寺までの道のり、気になったお寺に立ち寄りながらプラプラ歩いていました。

とあるお寺の入り口に、「何かの行事やってます」的な、小さな看板が立っていました。

良く読みもせず、時間があったのでちょっと行ってみることにしました。

そのお寺は門のところまで、両側を土塀にかこまれた小道が続いていました。

静かやな〜と思いながらゆっくり歩いていると、向こうからやってくる和服の女性が視界に入りました。

歳のころは70代ぐらいかな?地味な着物に地味な帯で、こっちへ歩いてきます。

kimono-lady

私とすれ違う少し手前で、その方は軽くほほえんで会釈してくださったのです。

なんかいい感じがして、私も会釈をかえしました。

そしてすれ違った瞬間、高級なお香の香りがブワーッとしたのです。上等じゃなくて高級です。伽羅っぽいすんごくいい香りでした。

「うわっ!いい香り!」

思わず振り返りました。

誰もいませんでした。

でも香りは残っています。

私はいま来た小道を急いで戻りました。途中に曲がる道や、出入り口はない。元いた入り口まで戻っても、その方はいませんでした。

今度は突き当りのお寺の門まで急ぎました。そこには「本日、個人の法要のため拝観不可」という内容の張り紙がありました。

和装婦人、気の利いたことやってくれるじゃないの。楽しかったわよ。

ありがとう🩷

そんなこともありました😊

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