出雲市駅から西出雲へ、車内で出発時刻を待っていると、アナウンスが聞こえました。
「西出雲より先はICカードがご利用できません」
あ… ICOCAで入ってしもた。
時すでに遅し。
ワンマンカーで降車時に、運転士さんにお手数おかけしてしまいました。遅れを出してしまいすみませんでした。
西出雲駅前は、昔しまね花の郷へ行ったころと何も変わっていませんでした。ちょっとびっくりです。
智伊神社
ここから智伊神社と比布智神社へ行くのですが、反対方向なのでまずはなんとなく智伊神社を目指しました。
神社へは正面の参道ではなく、車で上がれる坂道の方から入ってしまいました。この時、妙な胸騒ぎを覚え、少し警戒モードになりながらいくつかの境内社をすり抜けて、拝殿の前まで来ました。ここまで、なんとなくチグハグな印象です。
拝殿の前には石段と鳥居があり、結構高い場所にあるのだと思いました。
小銭を出そうと財布の小銭入れを開けると、ブーンと音のする何かが、弧を描いて小銭入れに飛び込んできました。
へ?
クサギカメムシ in 小銭入れ
まぼろし?
いえ、立体的にパカッと開く小銭入れの中にカメムシが見えます。
小銭入れを開いている指まで、わずか2、3cmの至近距離!
私はカメムシ・G・足がいっぱいある虫が、めちゃくちゃ苦手なんです!
叫びだしそうになるのを我慢して、どうしたらいいか必死に考えました。
触るわけにはいかない。しばらくじっとしてようか?
するともう1匹飛んできて、カーディガンの腕に止まりました。
「!!!!!!ーーーー!」
冷や汗と脂汗が同時に吹き出して、全身鳥肌です!
思わず腕を動かしたら腕のは飛んでいき、その拍子に小銭入れにいたヤツも縁まで出てきました。チャンスです!軽く財布を揺すったら、飛んでいってくれました。
恐る恐る鼻を近づけてみると、、、、臭くない、良かった〜
そういえば今年はカメムシの当たり年だとか。こうはしていられない、さっさとお参りしてここを出なければ。
そう思って斜め掛けのポシェットに財布をしまった瞬間、今度はペットボトルなどを入れてるコットントートにカメムシがイン!
もう嫌やーーーー!
バッグを逆さまにして中身を地面にぶちまけ、素早くペットボトルやら博物館のリーフレットやら回収して、高速でお参りし、少し離れて写真を撮り、逃げるように石段を駆け下りました。
お鈴がある。出雲では珍しいかもしれません。亀甲に弓、かな?
石段を下まで降りて仰ぎ見ると、立派な石垣の上に神社がありました。上にお屋敷がある方が自然な感じ。
帰ってからネット検索してみると、西出雲王家と関係があるとか。御祭神はタカミムスビノカミです。
私はカメムシに追い出されるように逃げ帰ってきたわけですが、そのあたり何か関係あるのかもしれません。
一度駅まで戻ってちょっと休憩。服と持ち物が臭くないか、念入りにチェックしました。
比布智神社
気を取り直して、次は比布智神社まで歩きます。
大きな道路沿いなので方向音痴でも迷うことなく行けました。
まだ暑いのに陽が傾くのは早いです。少々急いだほうがいいかもと思い、石段を上りました。
真ん中ぐらいまで行くと、シュワッと感覚の密度が濃くなるのを感じ、ここは自分に合いそうだと思いました。
拝殿前に着きました。
もし亡き祖父Y太郎がこのサッシを見たら、木製建具でやり替えた方がええんちゃうか、ワシが造作すると言い出しそうです。亡き父も同じように言うかもしれません。笑
社務所もなく、神職様もいらっしゃらないようですが、どこもかしこも澄んでいます。美しく保っていただいてありがとうございます。
ご本殿を横から
陰陽石というそうです。
触ってくるの忘れました。
古志の国(越前越後あたり)の人々が暮らしていたんですね。神社のあるところは下古志町でした。
イザナミノミコトの時代とはどのあたりなのでしょうか。
左に見切れているのは、靖国社とありました。100名以上の方のお名前が、△田○郎命みたいに「命ミコト」をつけて記されていました。写真は撮ったけど、すぐ消したのでありません。
戦争で御魂の世界へ帰られた方々のお社なのでしょう。戦争は勝っても負けても命の奪い合いだと思います。自分の欲のために戦争したい人と、自分や家族のために平和に生きたい人々と、数でいえば圧倒的に後者のほうが多いはずです。集合意識的な、そこを忘れないでいたいものです。
この木々と社殿に囲まれた空間が、最高に美しく清々しく、心地よかったです。
何に対してかはよくわかりませんが、ありがたいなぁと湧き上がってきました。
奥の小さなお社はこちらです。
オモダルノミコト、カシコネノミコトはイザナギ・イザナミより一代前の神様だそうです。
御新穂がすばらしい。
比布智神社は婦人会の御二方にも喜んでもらえたみたいです。
さあ、夕方が近づいてきたので、ここを出ねばなりません。
また出雲駅から下校中の高校生たちと電車に揺られて、出雲市駅へ戻りました。
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