桑名・六華苑(洋館編)

日々のこと

三重県桑名市へ行った折、短時間ではありますが六華苑を尋ねることができたので記録しておきます。

↓六華苑 長屋門

入口です。入場料460円。なんて良心的な価格設定なんでしょう!

六華苑について簡単に。

  • 旧諸戸清六邸
  • 明治44年着工、大正2年竣工
  • 洋館の設計はジョサイア・コンドル(英国人)
  • 鹿鳴館の設計と同じ人
  • 二代目諸戸清六は大地主・山林王

エントランスを進むと、よく手入れされた芝の広場とお屋敷が見えてきます。

洋館と和館は一体化しています。

お庭の池越しに見た屋敷。なんの違和感もない美しい景色に感じます。

洋館と和館の間に突き出ているのは、暖炉の煙突です。

玄関側には四階建ての塔屋があります。

当初の計画では塔屋は三階建でした。ところが施主のたっての希望で四階建てになったんだとか。塔の上からそばを流れる揖斐川を見たかったんだって。この時、主の二代目清六は若干23歳でした。(金の力!)

洋館の玄関は、主人と客人だけが使い、他の家人は右手の出入り口を使っていたそうです。

両所は短い渡り廊下でつながっています。

塔屋の通気口には家紋あり。

丸に左重ね鷹の羽、やったかな?諸戸家の家紋なのでしょうか。

では中を見学させていただきましょう。

1階応接室。塔屋の中です。こじんまりと広くはない。

応接室のドア近くのコレは、近くの暖炉から暖気を送る穴なのでしょうか?間違ってる確率99%の思いつきです。

豪華な客間〜♪

ここだけ木部が白で統一されています。特別感があります。家具等は当時のものではないとの表示がありました。

両開き戸からベランダへ出ることができますのよ。

暖炉も白です。海の色のタイルが映えて美しいです。

照明の吊り元の豪華なこと。

廻り縁の豪華なこと。

引き戸で仕切られた隣の食堂です。

こちらは落ち着いたブラウンになっています。

ドアの額縁の豪華なこと(しつこい)

ブラケット(壁付ライト)はドアの近くに。勉強になります(あつ森の)

食堂から玄関ホールへ向かいましょう。

素敵な階段が見えます。

階段の近くに説明板が立ってますでしょ。そこには「10人以上で上がっちゃいかん。階段の途中で立ち止まっちゃいかん」ということが丁寧な言葉で記されています。

あつ森でしかみたことないエレガントなコレ。名称失念…永遠に。

主人と客人のための玄関です。

扉のステンドグラスは後年に作り直したと書いてあったような?

床のタイルは輸入タイルだそうです。このタイルは他の場所でも使われていました。

1階のベランダでも。

1階のトイレも。腰壁の白いタイルも輸入だとか。(ペーパーの位置?)

この右隣に電話室がありました。当時の裕福な家の象徴ですね。

2階のトイレも。

大正2年当時から水洗トイレだったそうです。

タンクを高い位置に設置して、高低差を利用して流したんでしょうか。

2階は寝室があることから、手洗いに収納が付いてるのではないかと思います。

センシティブな階段に戻りますよ。↑は踊り場の上げ下げ窓です。

素敵なレトロガラスですね。父の仕事場にも、こんなガラスの切れっ端が立てかけてありましたっけ。

2階には塔屋の3階へ上がる細い階段があります。が、立入禁止でした。

すべてが凝った造りですね。

【女中室 ※当時の名称を使用しています

すごく配慮してらっしゃる。何か言ってくる人いたのかな。

照明見て!

これぞ女中部屋の雰囲気!でもミルクガラスの傘が付いてるんですね。私の部屋は傘無しの裸電球ですが(笑)LEDですけど。

ベッドで寝てたのか、それとも押し入れから布団を出して寝てたのか、気になります。

これでも当時はかなりの高待遇ではなかったかと思います。

2階居間。

絶妙な和洋折衷具合がたまりません。手前にダイニングセットがあったと記憶しています。違ったらすみません。

居間の照明もなかなか素敵ですが、客間と比べるとあっさりしています。

居間からサンルームへ出ることができます。

天気が良く、ここは暑かったです。太陽さんさん、まさにサンルームですね。

1階ベランダの真上になります。

木質床で、サンルームに面した部屋の壁は薄い水色だったと思います。

↑書斎の壁紙とブラケット。

なんて可愛らしいライトなんだ!

↑寝室の壁紙とブラケット。かわいい♡

カメラの加減で壁紙がグレーに見えますが、実際は下のような薄いブルーです。

寝室にぴったり。よく眠れそうですね。

書斎と寝室は隣り合っていて、お互いの暖炉は背中合わせに設置してあります。

煙突を共有するためだそうです。煙突掃除が大変やろなぁ、というド庶民の感想。

ハートのデザインが可愛くて良いです。

↑2階の塔屋も1階同様、応接室となっています。

応接室の窓から望むエントランス。美しい絵のようです。

チラ見えしてるベランダの手すりのようなものは、1階車寄せの屋根の飾りで、入ることはできません。

次回、和館へ続く…

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