御所で待つ

tanpopo-yousei やっと書ける話

本来、京都御苑のなかの天皇がお住まいだったところを「京都御所」というそうです。

でも多くの京都の人は、御苑まるごと御所と呼んでいると思います。

なぜなら、周りがみんなそう呼んでいるからです。呼びやすいからかな?

御苑の中は結構広くて、たっぷりお散歩できますよ。

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もう今はないけど、以前は休憩所に大きなガラスの薪ストーブがありました。薪ストーブ大好きでした。

梅・桃・桜と楽しめます。特にやや薄墨がかった垂れ桜は、幻想的でとても美しいと思います。

秋は紅葉が素晴らしいです。黄色に輝く大きな銀杏の木が何本もあります。

そう、私は御所が大好きなのです。

観光客さんがあまり来ない原っぱがあって、そこもHP回復できる素敵なところです。

御所に行くと必ず、そこをゆっくり歩きました。野鳥やカラスや、虫、小さな生き物もいます。あと、姿は見えないけどなんかいます。

その見えない何か達は、1、2歳の歩けるようになった赤ちゃんが大好きなようでした。集まってきて、一生懸命遊んでいました。赤ちゃんは見えてるのかもしれません。

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ある時、用事があって御所のすぐそばを、市バスで通りかかりました。

すると4、5人ぐらいのかわいい声が聞こえてきました。

声の主が口々に言います。

『今日来るの?』

『これから来る?』

あ、原っぱのあの子達や、とピンときました。

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急いで答えました。

「今日は行かれへんよ」

『は〜ぁ!』

『ええーっ!』

『あーあ〜』

一斉に落胆の声が上がります。

そんなに?そんながっがりしなくても…

「ごめんね、また行くからね」

バスは御所から離れていきました。

なんで私が近くにいることがわかったんやろ?と思いました。

いやそれより、どんだけ退屈してるん?そんなに人が好きなの?

あれから何年経ったでしょうか。ごめんなさいね。

梅雨になる前に、一度行きたいと思っています。

会えるかな?みんな元気にしているでしょうか。

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